硬質レジン前歯人工歯 e-Ha6アンテリア(27種)

前歯人工歯の歯冠形態は、辺縁発育葉に対する中央発育歯の発達バランスで3次元的形態、すなわち外形と断面形態が決定される。この歯冠形態により、歯軸傾斜度、崩出位置、捻転度、歯槽、歯肉など歯列形態が決定され、側貌まで影響を受ける【図9】。したがって、スクエア、コンビネーション、テーパリングなど形態ごとに人工歯排列基準が著明に異なるが、従来は天然歯列の平均値による画一的排列基準のみ示されていた【図10】。また、有床義歯に使用する前歯形態は、機能的にバランスドオクルージョンの構成が求められるが、前歯におけるガイド部の形態が適正に付与された人工歯は少なく、咬合構成時の削合に長時間を要していた。

これらの機能性と審美性に関する各要素をスクエア、コンビネーション、テーパリングの各形態ごとに検討し、適正に構成できる硬質レジン前歯人工歯 e-Ha6アンテリアを開発した【図11】。現在、広く臨床に用いられている。

図9
図10
図11